2013年9月24日火曜日

[extra]番外編:ガイガーカウンター"Prypyat"(プリピャチ)の分解

こんばんは。放射脳です(笑)


それはさておき。自衛のために一家に一台という時代になったのかもしれないですが、半ば趣味でウクライナ製のガイガーカウンター、プリピャチを所有しています。

とある目的があって、今回分解して中の確認と整備を行うことになったので今回は番外編としてガイガーカウンターの釜割をお届けします。


結構なお値段です。正規品取り扱いならコレくらいの価格になるようです。

いかなるものか

ざっと見た範囲では今はここが一番安いです(私はもっと安く買いましたけれど)出荷先ごとに少しづつ仕様も違うようです。

デッドストック(中古品)もいくつかオークションなどでは見ます。
SBM-20というガイガー計数管を2本内蔵していて高感度です。

左の写真のように、裏蓋を見ると厚い鉄板がついていて外せるようになっていますが、コレによって対象とする放射線の種類(γ線とβ線+γ線の合計)を測定するようになっています。鉄板をつけたままではγ線、外すとβ線とγ線の合計を測定することになりますから、同じ検体に対して鉄板有無で測定して引き算すればβ線が測れる、という、そういう原理です。

食品も測れる、という風に言われます(ウクライナ政府公認の測定法があります)がこれはあくまで緊急事態の時に、やむなく口にしなければならない食べ物の汚染を測るためのものですから、いま一般市場に出回っている食品のリスク判断にこれを用いるのは適してません。

さて分解


今回の分解の目的は、

  1. 本体裏にある鉄板を止めているプラスチックの押さえ部分の修理
  2. 今後やろうと思っている改造(外部電源プラグの増設とカウント音の取り出しプラグの増設)のための下調べ

です。
左の写真のように、いまは鉄板をセロテープで仮止めしています。ある日β線を測るために取り出したら、ポロッと下の方にある押さえ部分のプラが取れました。

本体を振ると「カラカラ」と怪しい音がします。

多分内部にある蓋の裏押さえもプラなので使用につれて疲労して折れたのだろう、と思っていました。

あとでそれについては驚愕の事実が…

裏蓋にこんなふうに二箇所のネジがあります。プリピャチはとてもシンプルな構造なので、この二箇所のネジを外すだけであっさりと釜が割れます。
この機種を分解した先人いわく、ここのネジは樹脂でゆるみ止めされている…とのことでしたがなぜか一つしか樹脂でカバーされていませんでした。

新品を買ったつもりでしたが修理上がり品(中古)を買ってしまったのかもしれない。


本体基盤部です。上にある大きめの懐かしい雰囲気のLSIはマイコンでしょうか。設計は非常に古い(1990年台)ですから、基盤もそんな雰囲気が漂います。

上半分が大雑把に言ってデジタル回路、下半分が高圧電流を扱う部分と、アナログ回路でしょう。

右下の灰色の丸い大きなものは圧電スピーカーです。音声出力をスイッチで有効にしたらここからピ…ピピと音がします。

カウントパルスを外部端子に取り出すとしたら、このスピーカーから取り出すのはダメでしょう。パルスを可聴音のビープで変調したものがここから聞こえます。そのままでは使えない。これはいまは棚上げ。

ところでこの写真の下のほうが怪しいです。

謎の板バネ


これですこれ。

固定されておらず、揺するとカラカラといいます。
危険なことに高圧回路かアナログ回路の二つのコンデンサーを短絡しそうなそういうところに入り込んでいます。

最初、電源スイッチ部のコードを固定するための金具だと思ったのですが、それならこの配置はおかしいです。この板バネをそっと外しましょう。

右上の写真のような感じになっています。



カラカラと音がしていたのは実はコレでした。これが裏蓋の鉄板を抑えるプラ製の押えを支持していた金具でした。

最初分解した時には右のように、ここには何もなかったんです。
左のように取り付けます。

危ない…とても危なかった。揺れて部品の足に接触し、どこかが短絡したら壊れてしまうところでした。

さすが特売品…まさかネジが片方しか樹脂止されていなかったのは、一度分解したものだったからなのかも…と邪推。安かったからなぁ…

ついでに右上の写真、よく見ると電源プラグを取り付けるためのスペースです。プリピャチのいくつかのモデルではここから外部電源を挿すためのジャックがついています。電池ボックスからの配線が隣の電源スイッチに直付けされているのでそのあたりから線を取り出して逆流防止のダイオードと安定用のコンデンサを一つくらい追加してジャックをつければ電源端子の外出しはできそうです。

今回の分解の主目的は果たしたので裏蓋を再度取り付けてネジ止めしました。

ついでなのでいくつかクローズアップ写真


GM計数管周り


定評のある小型ガイガー計数管SBM-20が二つ使われてます。
この部品は案外と壊れやすいので、軽く端子にクランプさせてゆれどめのスペーサーで押さえられている程度の実装。

中古品なんかはこのガイガー計数管がラフに扱われたせいでガスが抜けている場合もあって、修理するときにはこれを交換することになるでしょう。

ちなみにここは普段は右の写真のように厚い鉄板に鉛を接合させたケースで遮蔽されています。周囲のノイズを拾わないようにしているわけです。




その他


IL 7106(LCD表示器ドライバ) のようです。 圧電スピーカーの下には小型の昇圧トランス ワイヤを束ねているのは黒い木綿糸のようなもの



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